例年春先から夏にかけては、生まれたばかりの仔猫を保護される方が沢山います。
目も開いていない、離乳もしていない小さい猫を無事に育てるのは大変です。
助けてあげたいという気持ちに、正確な知識を加えてください。
ライフボートでは、離乳前の子猫の飼育に豊富な経験があります。
私達の飼育経験を参考にしていただけたら幸いです。


*授乳猫の飼育方法のページをアップしたところ子猫のお引き取り依頼が殺到し、お断りすると「逆切れ」される方達もいてスタッフが困惑しております。
繰り返し申し上げますが、ライフボートでは一般からの犬猫の引き取りは行なっておりませんので、ご自分で保護飼育なされるようお願いいたします。

もちろん、仕事や家庭を抱えた上で捨て猫を保護飼育するのは簡単なことでないのは分かります。しかし、仔猫の保護飼育を私達が肩代わりしたところで事態が本当に解決するものではありません。私達の能力も手一杯ですから、誰かが保護した猫を引き取ればその分保健所に持ち込まれ殺されるしかない猫達を見捨てるしかなくなります。
一人でも多くの人が一頭でも多くの命を救おうとすることでしか事態の改善につながらないのだというようにお考えいただけたらと思います。

ライフボートではご自分で捨て猫を飼育し里親さんを探す方を応援いたします。
個人の方が拾ってしまった子猫の里親さん募集をする方法についてのアドバイスページを近日中にアップする予定なのでそちらもご利用ください。



《仔猫を拾ってしまったら》

☆まず下記をチェックしてください。

体重や大きさからは判断のつかないのが生まれてからどの位の子猫かということです。
下記の表を参考にまず生まれてから何日目位の仔猫かを推測しましょう。

生後1〜7日目

*ミルクは2〜3時間
おきに飲ませる。
その度に排泄もさせて ください。
・体重130グラム〜250グラム
・目が開く 耳が開く
・へその緒が取れる

自力で排泄出来ないので、人の手で排泄をさせる必要があります。

・ウンチが柔らかめでお尻が汚れたら、洗面器にぬるま湯を用意し、優しく洗ってから水分を充分にふき取ってください。拭く時に毛を逆立てるようにすると毛の間に空気が入り、体温を奪われないで済みます。
・元気のない、下痢、嘔吐などのある子猫は、低体温・低体重・低血糖の心配があるので、砂糖水を飲ませて至急動物病院へ連れて行ってください。
・多少ゆるめのウンチの時は人間用のビオフェルミンをミルクに混ぜて飲ませると安定します。



生後8〜14日目

*ミルクは3〜4時間
おきに飲ませる。
その度に排泄もさせて ください。

・体重250グラム〜300グラム
・門歯がふくらむ
・歩き出す
・知覚能力が芽生える
・目が見えるようになるので自力で移動したりします。
出来れば出られないような箱やケージの中で生活させてください。
生後15〜21日目

*ミルクは1日3回与えてください。(朝昼晩)
・体重350グラム〜400グラム
・上下門歯と犬歯が生える
・離乳準備
・子猫同士で遊んだり、人に接触したがります。
・離乳食の作り方
子猫用缶詰や仔猫用ドライフードをミルクでドロドロになるまでふやかして、口の中に指で少量上あごに塗るように入れてください。
・自力でトイレに行かれなくても、この時期からトイレをお部屋に置いてください。
ミルクを飲んだ後や離乳食を食べた後などにトイレに仔猫を入れ、排泄が済んだら出してください。
生後22〜1ヶ月
・体重400グラム〜500グラム
・第三臼歯、乳歯が生える
・のどをごろごろ鳴らしたり、感情を表す
・離乳開始(1日4〜5回)
・体に付いたノミやダニなどを駆虫してください。
(動物病院へ連れて行ってください)
・500グラム(離乳したら)ワクチン1回目を打ってください。(動物病院へ連れて行ってください)
2回目は3週間〜1ヶ月間を開けてください。

拾った子猫が生後何日目なのかが分かったら、それに合わせたケアの方法を見つけてください。
ちなみに仔猫の体重は1日5グラム位増え、生後1週間で生まれた時の2倍、生後2週間で生まれた時の3倍になります。

歯が生えているかの
チェックする
肛門をみて、下痢やただれなどがないかを確認する


☆子猫用の粉ミルクはありますか?
牛乳ではまるで薄すぎます。必ず仔猫用のミルクを使ってください。犬用の粉ミルクは脂肪分が多すぎて下痢の原因になります。体力のない子猫にとって下痢をすれば致命的です。

☆子猫に授乳する哺乳瓶の乳首はありますか?
市販の人間の赤ちゃん用では大きすぎます。仔猫専用のものは大きなペットショップなどで売っています。

☆保護した子猫はミルクを自分で飲めますか?

小さ過ぎて仔猫用の哺乳瓶でもミルクを飲めない仔が沢山います。
その場合には取り敢えずスポイトなどを利用してください。(香水の詰め替え用のものなど)
この方法では一回に与えられる量が少ないので、根気よく何回も繰り返す必要があります。
針のついていない注射器(シリンジ)が小さい子猫の授乳には使いやすいのでお奨めします。
お近くの動物病院に事情を話せば分けてもらえると思います。
ライフボートにもありますから、シリンジを入手できない方はご連絡ください。
とにかくどのような方法であっても、まず充分なミルクを与えることが必要です。

シリンジでもミルクを与えることができない、眼が開いていないような生まれたての小さな仔猫(体重100g超くらい)にはチューブでミルクを胃まで流し込んであげる必要があります。
これも動物病院で分けてもらえると思います。
使い方は少し難しい(食道にきちんと通さないと気管支にミルクが流れて窒息死させてしまう)ので先生にやり方を聞いてください。
お近くの方は子猫を連れてきていただければ現場で指導します。

シリンジの場合
哺乳瓶の場合
子猫の頭を左手で軽くつかみ、左手の親指と薬指であご下を 固定して与えてください。


*ミルク注入用のチューブとシリンジなどはライフボートにあります。 連絡をいただければすぐに無料でお送りします。

☆必要なミルクの量と回数(授乳間隔)をご存じですか?
生後日齢と標準体重、授乳量、授乳間隔は下記を目安にしてください。

生後日齢
標準体重
1回あたりの
標準量
1日あたりの
標準量
1日の標準
哺乳回数
1〜5日
130g
2g
10〜12g
5回〜6回
6〜10日
180g
2g
10〜12g
5回〜6回
11〜15日
230g
4g
16〜20g
4回〜5回
16〜20日
280g
4g
16〜20g
4回〜5回
21〜25日
330g
6g
24〜30g
4回〜5回
26〜30日
390g
8g
24〜32g
3回〜4回
31〜35日
450g
8g
24〜32g
3回〜4回














*仔猫の状態に合わせて欲しがるだけ充分に与えるのが基本です。

☆体重は順調に増えていますか?
毎日体重チェックをしてあげてください。体重の減少や停滞は赤信号です。
体重はお料理用のはかりなどで簡単にチェックできます。決まった時間と条件(授乳・排泄後など)で確認してあげてください。

料理はかりの上などにボウルなどを乗せると計測しやすいです
実際に計測をしている風景


☆授乳後の排泄はちゃんと出来ていますか?
ミルクを飲ませた後、うんちとおしっこをさせてあげるのに(母猫は舐めて排泄を促します)ティッシュかガーゼなどで軽く刺激を与える必要があるのですが、やってあげていますか?うんちやおしっこをちゃんとさせてあげないと、赤ちゃん猫にとって致命的になります。柔らかい程度でしたらあまり心配ありませんが、急に下痢をしたら感染症の可能性もあります。
生後50日未満の子猫にはワクチンが効果がありません。感染症には細心の注意(早期発見と対応)が必要です。

左手で脇の下を軽く押さえて
右手で肛門付近を刺激してください
うんちやおしっこが出ます


☆室温の管理は大丈夫ですか?
もちろん部屋全体を暖める必要はありませんが、子猫の周囲は26度程度にしてあげる必要があります。目の開いていないような小さな仔猫であれば歩き回ることはないので大きくする必要はありません。子猫が複数いれば一緒に寝られるようにしてあげてください。段ボール(保温性がよい)の箱などを利用して中に毛布やタオルを敷き詰めるなどしてみてください。温度の下がる夜間などは、ペットボトルにお湯を入れ、タオルで包んで仔猫の部屋の隅に置いてあげてください。寒ければそのそばに行って眠ります。


寝床にそのまま入れる時は
タオルなどで必ず包んでください
厚手の布団の下に入れる時はそのままで大丈夫です


☆ノミはついていませんか?
人間にとっては刺されても痒いだけのノミですが、子猫の体重から見ればとても大きなものです。たくさん寄生すると貧血を起こすといわれています。
薬を使ってもいいのですが、ノミ取り用の櫛ですいてあげるだけでも取り敢えずはいいでしょう。全滅させるのは仔猫が300グラム以上に育ち、薬を使うことに不安がなくなってからでも間に合います。

体のすみずみの毛をかき分けて、地肌にノミがいないかをチェックしてください。


☆目やには出ていませんか?
特に複数頭を一緒に保護した場合には、子猫同士の感染を心配しなければなりません。仔猫の鼻炎(鼻が詰まるので目やにが出る)は感染力が強く非常にやっかいな病気です。その他の子猫の病気についてもホームページや本などで基礎知識を得ておくことをお奨めします。

目やにがない健康な子猫
鼻炎で目が開きにくい仔猫



子猫の飼育で分からないことがあったら、遠慮なくご連絡ください。
お近く方でしたらシェルターにお越しください。
仔猫の飼育現場で育て方をアドバイスいたします。