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子猫を拾ってしまったら〜赤ちゃん猫・子猫の育て方〜

例年春先から夏にかけては、生まれたばかりの子猫・捨て猫を保護される方が沢山います。目も開いていない、離乳もしていない小さい猫を無事に育てるのは大変です。助けてあげたいという気持ちに、正確な知識を加えてください。

ライフボートでは、離乳前の子猫の飼育に豊富な経験があります。私達の飼育経験を参考にしていただけたら幸いです。

一般からの猫の引き取りは一切行っておりません

毎年「犬猫を引き取って欲しい」というご連絡をたくさんいただきますが、当団体でも人的・物理的に限界まで犬猫を保護しているため、一般の方からお引き受けすることはできません。
ご協力できるのは、当ページの公開や、里親募集掲示板の提供のみになりますのでご理解をお願いします。

医療相談にはお答えいたしかねます

日常的な健康管理のアドバイスは差し上げられますが、緊急度や重要度の高いと思われる医療相談は動物病院でしていただくようにお願いします。

もくじ

まずは子猫の生後齢をチェックしてください

体重や大きさからは判断がつきにくいのが生まれてからどの位の子猫かということです。下記の表を参考にまず生まれてから何日目位の子猫かを推測しましょう。

拾った子猫が生後何日目なのかが分かったら、それに合わせたケアの方法を見つけてください。

生後日齢体重とチェックポイントケアの方法
生後1〜7日目
  • 体重130グラム〜250グラム
  • 目が開く、耳が開く
  • へその緒が取れる
  • 自力で排泄出来ないので、人の手で排泄をさせる必要があります。
  • ミルクは2〜3時間おきに飲ませ、その度に排泄もさせて ください。(排泄後のほうがミルクを良く飲む子もいます)
  • ウンチが柔らかめでお尻が汚れたら、洗面器にぬるま湯を用意し、優しく洗ってから水分を充分にふき取ってください。拭く時に毛を逆立てるようにすると毛の間に空気が入り、体温を奪われないで済みます。
  • 元気のない、下痢、嘔吐などのある子猫は、低体温・低体重・低血糖の心配があるので、砂糖水を飲ませて至急動物病院へ連れて行ってください。
  • 多少ゆるめのウンチの時は人間用のビオフェルミンか子供用の下痢止めを体重換算してをミルクに混ぜて飲ませると安定します。
生後8〜14日目
  • 体重250グラム〜350グラム
  • 門歯がふくらむ
  • 歩き出す
  • 知覚能力が芽生える
  • 目が見えるようになるので自力で移動したりします。不意に出てしまわないよう、適度な広さのダンボール箱やケージの中で生活させてください。
  • ミルクは3〜4時間おきに飲ませ、その度に排泄もさせてください。
生後15〜21日目
  • 体重350グラム〜400グラム
  • 上下門歯と犬歯が生える
  • 離乳準備
  • 子猫同士で遊んだり、人に接触したがる
  • ミルクは1日3回与えてください(朝昼晩)。また、ミルクの前に離乳食を与えて慣らしていきます。
  • 離乳食の作り方
    子猫用缶詰や子猫用ドライフードをミルクでドロドロになるまでふやかして、ミルクを飲ませる前に口の中に指で少量上あごに塗るように入れてください。
  • 自力でトイレに行かれなくても、この時期からトイレをお部屋に置いてください。ミルクを飲んだ後や離乳食を食べた後などにトイレに子猫を入れ、排泄が済んだら出してください。
生後22〜1ヶ月
  • 体重400グラム〜500グラム
  • 第三臼歯、乳歯が生える
  • のどをごろごろ鳴らしたり、感情を表す
  • 離乳を開始します。(1日4〜5回の給餌)
  • 体に付いたノミやダニなどを駆虫してください。(動物病院へ連れて行ってください)
  • 500グラム(離乳したら)ワクチン1回目を打ってください。(動物病院へ連れて行ってください)また2回目は3週間〜1ヶ月間を開けて接種してください。

歯が生えているかのチェック

肛門を見て下痢やただれがないかチェック

離乳食を与えているところ

子猫用の粉ミルクを用意してください。

牛乳や犬用のミルクでは栄養分が足りなかったり、脂肪分が多すぎて栄養不足・下痢などの原因になります。体力のない子猫にとって下痢をすれば致命的です。必ず子猫用のミルクを使ってください。

ちょうど良い大きさの哺乳瓶の乳首を用意してください。

市販の人間の赤ちゃん用では大きすぎますので小さなものを使用してください。子猫専用のものは大きなペットショップなどで売っています。

またシリンジ(針のついていない注射器)が小さい子猫の授乳には使いやすいのでお奨めです。ホームセンターなどで購入できますし、動物病院に事情を話せば分けてもらえると思います。

ミルクを自力で飲めますか?

小さ過ぎて子猫用の哺乳瓶でもミルクを飲めない子が沢山います。
その場合には取り敢えずスポイトなどを利用してください(香水の詰め替え用のものなど)。この方法では一回に与えられる量が少ないので、根気よく何回も繰り返す必要があります。

とにかくどのような方法であっても、まず充分なミルクを与えることが必要です。

シリンジでもミルクを与えることができない、眼が開いていないような生まれたての小さな子猫(体重100g超くらい)にはチューブでミルクを胃まで流し込んであげる必要があります。これも動物病院で分けてもらえると思います。
使い方は少し難しい(食道にきちんと通さないと気管支にミルクが流れて窒息死させてしまう)ので先生にやり方を聞いてください。

ミルクのあげ方


子猫の頭を片手で軽くつかみ、もう片方の手でミルクを与えてください。

必要なミルクの量と回数をご存じですか?

生後日齢と標準体重、授乳量、授乳間隔は下記を目安にしてください(子猫の状態に合わせて欲しがるだけ充分に与えるのが基本です)。
※製品によって分量が違いますので詳細は各製品の説明書をご覧下さい。

生後日齢標準体重1回あたりの標準量1日あたりの標準量1日の標準哺乳回数
1〜5日130g2g10〜12g5回〜6回
6〜10日180g2g10〜12g5回〜6回
11〜15日230g4g16〜20g4回〜5回
16〜20日280g4g16〜20g4回〜5回
21〜25日330g6g24〜30g4回〜5回
26〜30日390g8g24〜32g3回〜4回
31〜35日450g8g24〜32g3回〜4回

体重は順調に増えていますか?

毎日体重チェックをしてあげてください。体重の減少や停滞は赤信号です。体重はお料理用のはかりなどで簡単にチェックできます。決まった時間と条件(授乳・排泄後など)で確認してあげてください。料理はかりの上などにボウルなどを乗せると計測しやすいです。
ちなみに子猫の体重は1日5グラム位増え、生後1週間で生まれた時の2倍、生後2週間で生まれた時の3倍になります。


入れ物を使うと便利です

体重測定をしているところ

授乳後の排泄はちゃんと出来ていますか?

ミルクを飲ませた後、うんちとおしっこをさせてあげるのに(母猫は舐めて排泄を促します)ティッシュかガーゼなどで軽く刺激を与える必要があります。うんちやおしっこをちゃんとさせてあげないと、赤ちゃん猫にとって致命的になります。

柔らかい程度でしたらあまり心配ありませんが、急に下痢をしたら感染症の可能性もあります。生後50日未満の子猫にはワクチンが効果がありません。感染症には細心の注意(早期発見と対応)が必要です。

ウンチが出なくて心配な場合

ミルクを飲ませている時期は2〜3日ウンチが出ないことはよくあります。おしっこが出ていて猫自身が元気であれば大きな心配はないかと思います。ウンチの出ない状態が4日以上続く場合は動物病院にご相談下さい。

排泄のさせ方

脇の下を軽く押さえ、タオルなどで肛門付近を刺激してください。しばらく続けるとウンチやオシッコが出ます。


左手で脇の下を軽く押さえ、右手で肛門付近を軽く刺激してください

うんちやおしっこが出ます

室温の管理は大丈夫ですか?


ペットボトルをタオルに包んで入れてあげてください

もちろん部屋全体を暖める必要はありませんが、子猫の周囲は26度程度にしてあげる必要があります。
目の開いていないような小さな子猫であれば歩き回ることはないので猫の部屋を大きくする必要はありません。

子猫が複数いれば一緒に寝られるようにしてあげてください。段ボール(保温性がよい)の箱などを利用して中に毛布やタオルを敷き詰めるなどしてみてください。

温度の下がる夜間などは、ペットボトルにお湯を入れ、タオルで包んで子猫の部屋の隅に置いてあげてください。寒ければそのそばに行って眠ります。寝床にそのまま入れる時は低温火傷を防ぐためタオルなどで必ず包んでください。

ノミはついていませんか?


体のすみずみの毛をかき分けて、地肌にノミがいないかをチェックしてください。

人間にとっては刺されても痒いだけのノミですが、子猫の体重から見ればとても大きなものです。たくさん寄生すると貧血を起こすといわれています。

薬を使ってもいいのですが、ノミ取り用の櫛ですいてあげるだけでも取り敢えずはいいでしょう。全滅させるのは子猫が300グラム以上に育ち、薬を使うことに不安がなくなってからでも間に合います。

目やには出ていませんか?

特に複数頭を一緒に保護した場合には、子猫同士の感染を心配しなければなりません。子猫の鼻炎(鼻が詰まるので目やにが出る)は感染力が強く非常にやっかいな病気です。その他の子猫の病気についてもホームページや本などで基礎知識を得ておくことをお奨めします。


目やにがない健康な子猫

鼻炎で目が開きにくい子猫

お問い合わせ

赤ちゃん子猫の飼育で分からないことがあったら、遠慮なくご相談ください。

作成:2009年2月20日/更新:2014年3月1日