犬のマイクロチップ挿入について
ライフボートでは譲渡する犬全頭へのマイクロチップ挿入を実施しています。
※2017年4月以降に保護した犬が対象です。それ以前に保護した犬たちには未実施の場合があります。
マイクロチップとは
マイクロチップそのものは直径約2mm、長さ約12mmの円筒形のガラスに入った電子機器です。この中に世界に一つだけの番号を記録しておき、必要なときに読み取ることで「電子迷子札」として使います。動物の体内に埋め込む(通常は肩甲骨皮下)ので、首輪のようにはずれてしまうことがないのが最大のメリットです。
ただし、チップに記録されているのは番号のみなので、日本獣医師会が管理する飼い主データベースと照合することで初めて飼い主の情報がわかる仕組みです。
つまり、マイクロチップが迷子札として有効に働くには、「マイクロチップの挿入」「データベースへの飼い主登録」「番号の読み取り」の3つが揃う必要がありますが、ライフボートでは譲渡前にライフボートを飼い主としてデータベースに登録済みですので、里親さんの手間を最小限にすることができます。もちろん後日里親さんのデータに変更することも可能です。
なぜマイクロチップを導入するのか?
当団体ではこれまでに6000頭以上の犬を保健所から保護して、里親さんにお渡ししてきました。もちろんその大半は幸せに暮らしていますが、残念なことに脱走や迷子のご相談をいただくこともゼロではありません。
もちろんそうしたことが起きないのが一番ですが、言葉の通じない動物たち、突発的な行動を完全には防ぐことが出来ないのが現実です。また近年の大震災でも多くのペットが飼い主と離れ離れになったままです。万が一の場合に少しでも家に帰れる確率を高めるため、マイクロチップの全頭導入を決定いたしました。
マイクロチップについてのよくあるご質問
下記は、現時点で当団体が得られる情報を元に総合的に判断したものです。あくまでも今の獣医療の常識に過ぎませんので、今後も動向に注意を払いながら実施して参ります。
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健康上のリスクはないのですか?
2017年現在、マイクロチップ挿入による副作用等の健康上のリスクは無いと言われています。本体は生体適合ガラスで覆われており、電波等による悪影響もありません。
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マイクロチップで現在地がわかるのですか?
残念ながらGPSのように現在地を特定する機能はありません。あくまで番号が記録されているだけです。マイクロチップだけですべてを防ぐのではなく、様々な手段の一つとお考え下さい。
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読み取れないことがある、読み取り機が無い保健所もあると聞いたけど?
かつては規格の不統一や、読み取り機の無い行政機関も多かったようです。しかし現在では社会的な意識の高まりや法改正などを受け、規格の統一や多くの公共機関への読み取り機の設置が進んでいます。
当団体でも挿入前、挿入後、譲渡時の3回必ず読み取りテストを行っています。 -
動物は痛い思いをするのですか?
当団体では原則として不妊手術時に麻酔下でマイクロチップを挿入しますので、動物に苦痛を与えることはありません。
未挿入の子たちにも順次挿入予定ですが、過度な苦痛を与えないように適切な処置を行います。 -
マイクロチップが壊れることはあるの?
30年の使用に耐えられるように作られています。外部からの衝撃にも強く、はずれたり、データが消えるリスクもほとんどありません。
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追加の費用はかかりますか?
2017年5月現在、本体価格・手術費用・登録費用は当団体が負担していますので、里親さんに追加のご負担をいただくことはありません。ただし、飼い主情報を変更する際の送料・通信費等はご負担をお願いいたします。